こんにちは!レンジです。
4月10日〜15日、ヒッチハイクで東北方面を旅してきました。
これまでテリーとは色んな手段で旅をしました。
自転車、原付、電車、飛行機、車。
ヒッチハイクしたことねーな。
ヒッチハイクでどこまで行けるか?俺らはどこまで通用するか?ってことで意気揚々な感じでやることにしました。
「ヒッチハイクで横浜から青森の最北端の大間まで行き、北海道に渡って海の幸を食う」という目標を設定。
最後それフェリーやん。
では東北ヒッチハイク旅、スタート!!
(※前半の行程をレンジが書いて、後半をテリーが書いてます。)
午前11時ごろ、神奈川・横浜新道「上矢部インター」で始めました。
始めました、と言っても、何をどうすればいいのか分かりません。車の流れは速く、ちょっと進むとすぐ料金所があり、こんな所で指を上げたりボードを掲げることはできません。最初だから躊躇したってのも当然あります。
真上から迫る春の日差しが脇の下をジットリと濡らし、湘南方面へと発車していく旧車バイク集団を眺めていました。
15台分くらいであるインターの駐車場付近で、バックパックの俺らは二人並んで呆然と立ち尽くしていました。
すると、30代くらいの夫婦が後ろを通り、振り返ると夫人の方が俺らを見ていました。夫婦は駐車場に停めてある車のドアを開けて、夫人はもう一度こっちをちらっと見ます。
行くしかねえ
言い切るより先にテリーは走り出し、20mほど離れた車まで行って交渉を開始しました。
俺が遅れて走って行くと交渉はすでに成立し、迎え入れてくれました。
交渉ではなく、話しかけたらすんなりオーケーだったということでしょう。
乗せてくれる事に半ば信じられないといった感じでありがとうございますをただ何度も繰り返すしかありませんでした。
乗車したら、横浜のいつものフロントガラス越しに見える景色でも、全く別の世界に飛び込んでいる気がしました。
知り合いでもタクシーでもない、完璧な他人が俺らを乗せて車は発進します。
その世界は車と正比例の加速を上げ、俺らの旅が盛大なスタートを切ったように思えました。
ヒッチハイクすげえ
旦那さんと江ノ島に生しらすを買いに行った帰りで、上矢部インターを寄り、呆然としている俺らを見つけて気の毒に思っていたと夫人は言います。
話しをしていると、夫婦の優しさがエアーコンディショナーを通じて後部席へと流れて来ます。なんなんでしょうか?子育てに尽くし母性が滲み出ているのでしょうか。それが先刻テリーを感じさせ、走らせたのでしょうか。
ヒッチハイクすげえ
白髪の少し入った渋くて優しい声の旦那さんによる運転で東京・第三京浜「玉川」まで連れてってもらいました。ありがとうございました!
世田谷区を歩きます。住宅街を抜け駒沢公園を通り過ぎ、街がどんどん活気付いて来ます。人も車も多く狭苦しくて、ああ早くここから抜け出したい!
首都高乗る人に乗せてもらうか、、、大通りじゃ車量が多くてヒッチハイクできるスペースがない。
別の国道でボード掲げよう、、、止まってくれる様子はない。
行き先を埼玉に変えてみよう、、、止まってくれる様子はない。
なんか良い方法ないかな、、、
とりあえず座ろうぜ、、、
もう冬終わったな、、、
腹減った餃子食いてえ、、、
今日仙台で牛タン食おう、、、
こいつのブログ面白えぞ見てみ、、、
…
魔の禁じ手を発動。
「蓮田駅」にワープ。
埼玉・東北自動車道「蓮田SA」は数少ない「徒歩で入れるSA」で、ヒッチハイカーはこぞって利用するようです。
俺らは早々に世田谷でヒッチハイクするのを諦め蓮田SAでやろうと1000円使って電車移動しました。
「迅速な決断が運命を左右するんだよ」
蓮田駅から20分ほど歩き、蓮田SAにてヒッチハイク再スタート。
駐車場と食堂の間の流れが集まっている付近に立ちます。
「仙台方面」と書いたボードを掲げます。テリーは横で腕を伸ばし親指を上げます。なんだか、とても恥ずかしい。
休憩所へ歩いて行く人たちがチラっと見たり、笑ってたり、何事もなくスルーしたり、美人が面白そうに反応して、隣の男性がバツの悪い顔してたり。俺はなんでこんな羞恥プレイみたいな事をやっているんだと思い始めました。
これではいけないと、「世界の中心は俺ら、世界の中心は俺ら、世界の中心は俺ら…」と強気の呪文を心で唱えました。そしたらようやく吹っ切れて、20分くらい立ち続けました。
「モシヨカッタラノッテイキナヨ」
…不意に天使のメロディーが昼下がり風の涼しい春のしらべと共に左耳の方に聞こえて来ました。俺は頭が一瞬フリーズした後、その美しいアルトに乗せられたフレーズをもう一度頭の中で再生しました。
「もしよかったら乗って行きなよ」
振り向くとそこにまばゆい笑みの男性の姿。
はいっ、、、はいっ、、、!!
もしも犬だったらキャンキャン吠えて床にごろごろ背中をさすりつけていたでしょう。
こちらも二人の老夫婦で娘に会いに車で東京に行って、山形に帰る途中だったようです。
奥さんはテンションの高い人で、生い立ち、趣味、夫との出会い、子育て論、結婚生活の秘訣、東北の名産、娘の恋愛歴などを語ってくれました。
「私たちとっても仲良くて困っちゃうくらいよ」
愉快そうに言いました。
「お前ら結婚てのはなぁ、あきらめが大事だよ」
旦那さんはそう言って笑い、西陽が差し込む東北自動車道をアクセル全開で行きます。
夫婦の絆は固く、愛と気品が感じられました。
ありがとうございました!
埼玉から一気に福島「安達太良SA」まで来ました。
「あだちふとよしシステムアーキテクト」ではなく、「あだたらサービスエリア」ですので惑うことの無いようアナウンスです。はい次!!仙台まで100キロ!!牛タンまであとちょっと!!
(続く)
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