どうも、AKIRAです。
去年俺らは八丈島にある宝物を探しに行ってきました。
この旅は、【前編】と【中編】と【後編】の3記事に分けて書いています。
レストランにつくと、人当たりの良く爽やかな笑顔の店員さんに席に案内された。ガーリックメガ盛りにも応じてくれた。
かなり官能力の高い飯を食い、隣のテーブルの店員さんの友達たちともしばらく会話をして、とうとうテリーは尋ねてみた。
チリー「八丈島に”お宝”があるって聞いたんですけど、ありますかね?」
店員さん「んーないんじゃないかねぇ(ごまかし)」
店員さんの友達「いや、あるじゃん」
俺ら「え」
店員さん「まぁねぇ~、てかこれみてみ」
店員さんは長ズボンをまくり上げてきた。
そこにはなんと、今までに見た事がないような美しいお宝の入れ墨が彫られていた!
うおー!このような形でお宝をお目にかかる事が出来るとはー!
と先ほどまでは途方に暮れていた俺らのテンションは半端ではない勢いであがった。
しかし、俺らが八丈島へ宝を探しにきたことや、宝への情熱を伝えなんとか宝に辿り着けないかと尋ねてみても、う〜ん難しいんじゃないかな~と、はぐらかしつつ店員さんはシフトが終わり帰ってしまった。
まぁやれることはやったべ、と店を後にし車で最後の夜を明かそうと駐車場へ戻ると、車の後ろに怪しげな人影がある。
車泥棒か?と怪訝に近寄ると、そこにいたのは俺らを手招きする先ほどの店員さんだった。
彼は自らを「ドクター」と名乗り、せっかく八丈島に来てくれたから、といって電話番号をくれた。
おれらが、
え、お宝の在り処知ってるんすか
と驚いていると、夜中にまた電話するから車で待っとけと言われ、ドクターは去っていった。
いつでも電話に出れるように音量をMAXにし、興奮と疲労が入り混じるカオスな状態で男二人は車内で仮眠を取った。
深夜4時頃、ドクターから着信が来た。俺らは飛び起きた。テリーは電話に出た。
お宝の在り処を教えてもらった。
ドキドキしながら車を走らせ指定された場所に向かった。
本当にそこには”お宝”があった。
とうとうお宝を見つけた瞬間だった。
昇ってくる太陽と街を一望できる八丈富士の展望台に移動し、俺らは語り明かした。
喜びが止まらなかった。島を出港するまでのラスト5時間、これまでの島での体験がすべて線で結ばれた瞬間だった。
宝を見つけるために八丈島に来た。
そして最高のタイミングでそれは見つかった。
朝7時頃、俺らは喜びのあまり車前列で横並びでシコりだした。iPhoneをダッシュボードに置き、大音量で「島人モノ」の動画を再生。夢中でシコった。
1本目の動画が終わり、まだイっていないので2本目の動画を検索し始めたその時、一台の車が現れ俺らの車の隣に停車した。下半身裸のレンジはシコってるのがバレたと思い焦った。
レンジ「やべぇ!」
テリー「いや、大丈夫だ、落ち着け」
向こうの様子を覗いてみたら、何やら見覚えのある顔…
「「(八丈富士の)山頂で会った女じゃん!」」
またしてもテンションが高ぶった俺らは急いでズボンを履いて車から降りて景色を眺めるその女に近づき、2日ぶりの再会を果たした。
お互いの旅の道中の話や、普段の生活の事、これからの諸々を朝の八丈島を眺めながら語り合った。旅を通じての出会いは、それだけで嬉しくなる。嬉しさのあまり、さっきまでシコってたことも打ち明けてしまった。
島を出る時間が来た。車を返却し、送迎バスで港まで行く。
最後、初日に泊まった「ハッチージョーズホステル」に挨拶をしに寄った。
「俺ら、お宝見つけましたー!」
初日に宝探しをしていることを言ってあった店主はニコッと笑って
「そうかい!」と優しく見送ってくれた。
もうやり残した事はない。やりきった。
船に乗りこみ、小さくなっていく八丈島を甲板から眺めた。
手に入れたお宝を2人でしみじみ楽しんでいると、甲板の天井にぶら下げて干されているスニーカーが目に入った。
いかした乾かし方してんなー、と思って見ていると見覚えのある外国人がスニーカーの乾き具合をチェックしにきた。
お前かーい
山頂で会ったクロアチア人だった。
語り合った。彼は青ヶ島に行く事が小さい頃からの夢だったそうだ。青ヶ島に行くには八丈島を経由しなければいけないので、ついでに八丈島も観光していたところだった。
彼の夢である青ヶ島の話や、俺らの宝探しの話をして盛り上がった。
青い海の上を走る船の甲板から見る景色。
気持ちのよい風がふきつける中、目標を達成したあとの会話は清々しかった。
八丈島ではあまり寝ていなかったので俺らは彼と別れたあと爆睡して東京に帰った。
かすかな情報を手に入れてから、八丈島で宝を手にしたここまで、全て直感で来たと言っていい。
いやぁ楽しかった。目標を達成したのも嬉しかったけど、何よりそのプロセスが楽しかった。
これが旅の醍醐味だね。
おわり
COMMENTS